2017年6月18日日曜日

あなたがもし、パン屋さんを始めるとしたら…

 あなたがもしパン屋を始めるとしたらだったら、どんなパン屋を開きますか?
「おいしい」、「焼き立て」、「高級な小麦などとことん材料にこだわった」、「安心安全の食材を使った」…。パン屋というくくりだけでも、これだけのこだわりが出てきます。

 パン屋さんとしては、どれも、至極当然な答えです。
                           
 しかし、これがマスコミで扱ってもらいたいとなると話は別です。
雑誌など「パン特集」があれば、扱ってもらえるかもしれませんが

 テレビが求めるものは「新しいもの」「珍しいもの」「特殊なもの」「旬なもの」と…企画を通す場合、ディレクターは「何がスゴイのか?」を求められます

 そんな時、一番扱いやすいのが専門店です。


  わたしが取材したのはクロワッサンの専門店でした。

クロワッサンの専門店では材料へのこだわりは、
 ・マーガリンを使わず北海道バター。
 ・北海道民にはモチモチっとした食感が好まれるので北海道産小麦を使う。

「これで外はサクサク、中はモチモチっとした感じのクロワッサンになる。
この食感をだすために、国内産しかも北海道産を使うので、どうしても原価率は高くなる」。
さらなるこだわりは、「メーカーで作られるパンは添加物が多いので、添加物が一切ないパンを子どもたちに食べて欲しい」と

 “食感”、“添加物なし”、ここまでで聞いても、取材対象として申し分ありませんでした。

 さらに店主にお店を始めるキッカケを聞いてみると…
「『母親が好きだった』のと『他店との差別化』」と断言しました。

 すでに他局のテレビ番組や地元雑誌にも取り上げられていたので、わたしも取材することになったのです。しかし、もしクロワッサンの“専門店”でなければ、取材しなかったと思います。


 こだわり以外に、他にはない“専門店”というくくりも、マスコミの目を引くためには重要なキーワードになることがおわかりでしょう。