2013年6月22日土曜日

テレビでPRするための基礎知識〜テレビが好きなもの


テレビが飛びつきやすいネタがあります。

テレビマンが扱う題材は視聴者が興味を持ちそうなことで「あまり世の中に知られていないこと」です。その中でも飛びつきやすい題材があります。初めてのもの、旬のもの(流行も含む)、変わったもの、聞いたことのないものです。 

初物

北海道の人は、全国的に有名で北海道にないものに敏感です。
ですから「北海道初上陸」という言葉に反応します。
記憶に新しいのは「餃子の王将」でしょうか。札幌進出直後はどの時間に行っても満員でした。
多くの北海道人は流行に敏感で新しもの好きです。
本州にあって、時間がかかって北海道に進出した東急ハンズやスターバックスコーヒーもオープンしたときは行列ができました。
 
北海道初という意味では、新しい業態、新しい売り方、北海道限定など他にないものにもテレビマンは魅力を感じます
 

旬もの

ご存知のようにテレビは流行とか旬という言葉に敏感です。

流行という意味で流行った食べ物としては、塩麹や食べるラー油がありました。塩麹は作り方、料理法など各局こぞって扱いました。食べるラー油は店頭から商品がなくなるほどブレイクしました。
今では少なくなりましたが「たい焼き」も流行しました。
新しい店が続々登場したほどです。出店する方も中身や皮の色などを変え差別化を計ったため、新店ができるたびに扱われていたと記憶してます。
 
また現在では一般的ですが、クラフトの「ビーズ細工」やケーキなどを樹脂粘土で作る「スイーツデコ」というのも流行りました。とくにスイーツデコは“本物そっくりでカワイイ”ということが受けたようです。個人で作ってネット販売している方も取材されました。
 
旬の食べ物というのも話題になります。
旬を迎えた食べ物はニュース等で風物詩として扱われます。
直近では、当麻町のスイカ「でんすけすいか」の初競りのご祝儀相場が30万円と話題になり、各局がニュースを流しました。
 
今では、落ち着きましたが、農産物直売所もあちこちに出来て話題になりました。
「安い。そして料理の方法が聞ける」というのが流行った理由だと思います。
試験的に栽培した野菜を店頭に並べる所もあり、「知らない、珍しい」といった意味合いでも題材として扱いやすかったのを記憶してます。私も他局の放送を見て買いにいったこともありました。

変わったもの、聞いたことないもの

テレビは「珍しいものや変わったもの」も題材として扱います。
ただ変わっているということではなく、工夫や意外性にテレビマンは興味を持ちます。
 
一時期流行ったものに「“中身が餡ではない”どらやき」がありました。中身が20種類ぐらい。記憶しているものを挙げると、桜餅、ティラミス、生チョコラムレーズン、いちご大福、塩キャラメル…。中身の奇抜さが話題になりました。
 
他にもクラフトやアートなども題材になります。
私が扱ったものでは、「サケの皮で刺繍」をする方がいました。サケ皮の地色を生かし組み合わせて風景画を作るというものです。洞爺湖サミットの会場にも飾られるほど圧巻でした。
 
聞いたことのないという意味合いでは食べ物に関することが多い気がします。
たとえば、“漁師だけとか作り手だけが知っているおいしい食べ方”です。
北海道ではなじみのある食べ物に「いずし」があります。
「いずし」はそのまま食べるというイメージが私にはありました。
テレビで放送したら、視聴者が知りたいのは製造工程より味です。
私は独特の食べ方がないか質問しました。

経営者の方は「しょうゆにつけるのは鉄板(常識)です。マヨネーズにつけてもおいしいですよ」と話されました。試してみると魚臭さがなくなり、いずし独特の酢の風味がまろやかになりました。それから、我が家ではいずしを買うとしょうゆやマヨネーズが鉄板です。
 
テレビマンが扱う題材は視聴者が興味を持ちそうなことで「あまり世の中に知られていないこと」というのがご理解いただけたかと思います。